<< 活動日誌の目次に戻る
(10・10・27)政府交渉
県議候補らが政府交渉
今日は厚生労働省など4省庁13項目で政府交渉をおこないました。浜松に関わる要求では、スズキの交代勤務者が有給休暇をとった場合、本来支給されるべき交代勤務手当や深夜割増手当がついていない問題で交渉をおこないました。 この問題では、5月10日に浜松労基署に申告し、労基署も調査に入り事実を確認したのも関わらず、上と相談するとして厚生労働省の返事待ちとなっていたものです。しかし、半年近く待ってもなしのつぶてです。交渉では個別具体的なことには答えられないとし、一般論では調査し事実であれば厳正に対応するという不誠実な回答に終始しました。 交渉には花井征二県議、平塚みちとよ、ひらが高成、池野もとあき、野沢正利各県議候補、鈴木節子静岡市議、佐藤哲(スズキ従業員)、島津幸広党国会議員団県事務所長、内田伸治赤旗記者が参加しました。 なお、佐々木憲昭衆議院議員、井上哲参議院議員、石井佐々木秘書が同席しました。 交渉結果は以下の通りです。
厚生労働省
厚生労働省 1、悪化が続く雇用状況のもと、「貧困」がいのちとくらしを脅かしています。「新しいセーフティネット」「第二のセーフティネット」による支援もおこなわれていますが、実際に寄せられる相談はきわめて深刻で、必ずしも十分に対応できる状況ではありません。「住宅手当」「就職活動困難者支援事業」「訓練・生活支援給付(貸付も可能)」以外は貸付主体になっているため、返済できずに多重債務におちいる事例がうまれています。実効ある支援がされるよう「セーフティネット」の改善を求めます。 @困った人が「セーフティネット」を迅速に活用できるよう、関係機関がワンストップで相談・支援できるようにすること 【回答】――― 恒常的な取り組み支援が必要なことから、ハローワークにおいて住居生活に困った際、必要な支援を円滑にアクセスできるように住居生活支援アドバイザーを配置。利用者に対する総合相談、誘導を行っている。生活に困った方に的確な誘導、各地域の福祉・雇用部門の担当者が連携をはかれるように、生活福祉支援就労支援協議会を設置している。より迅速かつ的確な誘導をはかれるように強化したい。 A「総合支援資金貸付」「臨時特例つなぎ資金貸付」「長期失業者支援事業」は給付を基本にすること 【回答】―――ご指摘の点については返済できない方が借金を残す懸念と思うが、これらの融資制度については償還免除・猶予の対応をおこなっている。必要に応じて、それらを活用して支援していきたい。 B訓練・生活支援給付金を増額すること 【回答】―――給付額について最低賃金でフルタイム就業した場合の雇用保険の基本手当とのバランスを考慮して設定してある。 C家賃のみが対象となっている「住宅手当」を、住宅入居費(敷金、礼金等)も給付の対象にすること 【回答】―――敷金は退去時に入居者が返還を得ることになるので、支給は国民の理解をえるのは困難。礼金なども敷金が支給できない状況では礼金のみでは住宅確保できないので給付の対象にはしていない。 D「生活保護」は、「セーフティネット」での支援策をつくした後の最後の支援≠ニなっているが、支援を求める人をまず「生活保護」で救って、そのあと住居や就職などの支援をおこなうようにすること 【回答】―――生活保護はわが国の公的救済制度の中で最後の救済制度と位置付けられている。生活保護法第4条に定めるとおり、他の法律による給付が受けられる場合は他の法律による給付を受けていただく仕組み。生活保護は申請主義なので、 申請権の侵害や侵害が疑われる行為を慎むよう全国会議等で指導している。 E「セーフティネット」により業務が急増している関係機関の人員増をはかるために、国による財源措置をおこなうこと 【回答】―――住宅手当の支給及び就労支援をおこなう住宅確保就労支援と呼ばれる方が居て、H21年度第一次補正予算において国庫補助として各自治体に配置している。H22年度分の事業実施分としては、H21年度第二次補正で都道府県に基金を積んでいただいた。引き続き予算上も増員をはかったところ。H22年10月1日現在、全国868人配置されている。社会福祉協議会も同様に基金の積み増しを都道府県におこない、貸付窓口、市町村社協、市町村社会福祉協議会の相談員の充実をはかったところ。 【当日口頭で要請】各種給付金は金融機関の口座振り込みとなっているが、住所がないと口座がつくれない。厚労省が金融機関に働きかけて口座をつくれるようにすること。 【回答】―――貴重な意見として承る。 2、県内の医療団体が実施したアンケート調査では、国民健康保険と後期高齢者医療制度の加入者の92.7%が保険料(税)を「高いと思う」と答えています。浜松市が発表した資料によると、40歳代の夫婦子ども2人のモデルケースで、年収400万円にたいして国保料は53万600円、所得にしめる割合は13.3%にのぼり、市全体で4世帯に1世帯が国保料を払えず滞納せざるをえない状態です。また、前述のアンケートでは、金銭的理由で34.1%が「本人や家族が通院をためらったことがある」、18.7%が「通院を中断したことがある」と答え、まさに命と健康を脅かす状態となっています。こうした事態の根本的な打開を求めます。 @国保料(税)を引き下げるために、医療費にしめる国庫負担を1984年までの「医療費×45%」に戻すこと 【回答】―――国保制度は国民皆保険制度を維持する上で極めて重要。最後の砦の役割を果たしている。他の医療保険制度と比べると高齢者の割合が高く、所得も低いなど財政的に厳しい状況があることから、都道府県負担とあわせた公費負担はおおむね医療給付費の50%で維持している。他の医療保険制度と比べても高水準。市町村の保険財政安定化のため、本年成立した議案では高額医療に関わる?事業への国に県からの支援や低所得者4年間継続とともに、都道府県単位で国保財政の安定化、保険料の平準化をはかる。国保財政共同安定化事業を4年間継続したところ、引き続き国として市町村における国保の安定的な運営をはかるように努めたい。 A高校生までに拡大された「子どもの無保険」救済措置を保護者まで拡大すること 【回答】―――国保制度においての財源となる保険料の収入確保は生活の安定的運営や被保険者間の負担の公平をはかるうえで極めて重要となっている。資格証明書のしくみは市町村が滞納者の接触の機会を確保し納付相談を行うことにより保険料の減免や分割納付を含め、個々の事情に応じたきめ細やかな対応を行うためのもの。資格照明書の運用にあたっては、機械的な運用を行うことなく、個々の世帯について保険料を納付できない特別な事情を適切に把握するよう今後とも市町村を適切に指導していきたい。 3、スズキ(株)における有給休暇取得時に交代勤務手当・深夜割増手当てが支払われていない問題に対して、同社の労働者が過去2年間に遡り是正をするよう浜松労働基準監督署に申告してきました。 労働基準法第39条7項では「有給休暇の期間又は第4項の規定による有給休暇の時間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、それぞれ、平均賃金もしくは所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金・・・(略)・・・を支払わなければならない」と定めています。 ところが、スズキ(株)は、有給休暇の期間について、同社の「給与規定」で交替勤務者に支払うと定めている「交替手当と深夜割増」を長年にわたり支給していません。これは労働基準法39条に違反するものです。 本年5月10日に、浜松労働基準監督署に要請しましたが、厚労省と相談するとしたまま、依然として回答はありません。 @スズキ(株)が、有給休暇の期間に対し、交替手当及び深夜割増を過去2年間に遡り関係する従業員に速やかに支払うよう指導、是正すること 【回答】―――個別的案件については差し控えさえてもらう。一般論として各地の監督署で申告を受けて適切に指導している。申告を受けたら調査して十分に検討したうえで必要ならば適切に指導していきたい。
経済産業省
中部電力浜岡原子力発電所は、予想される東海地震の震源域の真上に建ち、静岡県民は大地震での原子力災害の危険に日々不安を募らせています。そうしたなか5号機が、昨年8月の駿河湾を震源地とする地震で設計用限界地震の基準地震動を上まわり緊急停止し、いまだに運転が停止されたままです。安全性について県民が十分に納得するまで、運転を再開させないこと 【回答】―――昨年8月11日に駿河湾沖地震が発生。5号機について設備の点検と評価をおこなってきた。本年6月に保安院の方で専門の方のご意見をうかがいながら、厳格に確認させていただいて、駿河湾の地震に対する5号機の設備の損傷はないという評価結果をとりまとめた。5号機については揺れが他の号機より大きかった。原因や、あるいは地震経験をふまえた5号機の耐震安全性の影響の確認については、現在、原子力安全保安院の方で専門家の意見をうかがいながら、慎重に審議をおこなっている。耐震安全性について厳格に確認していきたい。
国土交通省
木造個人住宅の耐震補強工事をすすめるため、静岡県では2002年度から、耐震補強が必要な住宅を対象に1棟あたり30万円、高齢世帯についてはさらに20万円助成する制度「TOUKAI−0」を創設し、29の市町でもさらに5万円から30万円の上乗せ助成をおこなっています。しかし、それでも工事費の負担が大きく、耐震補強が必要な木造住宅がまだ数多く残されています。こうしたなかで、国が耐震工事に直接助成する制度の導入を決めたことは、東海地震をひかえた静岡県民にとって大歓迎です。 国の直接助成額に静岡県と29の市町がおこなっている助成額がそのまま上乗せできる制度にすること 【回答】―――H22年度の補正予算で盛り込むべく準備中。国が1戸30万円緊急支援。補正限りの経済対策でもあり耐震化は地域の活性化にも効果があるということで、これを創設することとしている。要望の点はまったくおっしゃるとおり。当然のことながら上乗せしてください。むしろこちらからお願いしたい。せっかく制度をつくったので使っていただいて、この機会にたくさん改修していただくのが望み。要望は私どもと一致する。これを機に耐震化を推進していただきたい。
文部科学省
【回答】―――公立学校の施設整備は、耐震化需要のほか、エアコン、トイレ改修とか老朽化の需要はかなりある。全国あわせると2200億円くらい。その分について23年度概算要求している。昨日閣議決定で今後国会に提出されて審議される予定だが、2200億円という要求の前倒しとして補正予算の中に1200億円くらいが施設整備費として盛り込まれている。今後23年の予算編成の議論は年末にかけてなされるが、耐震化のみならずエアコンについてもできるように予算確保していきたい。
|