<< 活動日誌の目次に戻る
(08・7・21)スズキ門前宣伝、青年キャラバン、浜松農業シンポジウム
サービス残業を2年3ヵ月さかのぼって払わせることに
今朝はスズキの定例の門前宣伝に参加しました。私は職場のみなさんと日本共産党の運動と世論の力、国会議員団との連携で、懸案となっていたサービス残業を2年3ヵ月さかのぼって調査をおこない、未払いの残業代は支払わせることになったことを報告しました。
何でも言っちゃおうカー」は、どこでも注目
門前宣伝が終わると、今日は東海4県の「青年キャラバン宣伝」が今日・明日と静岡県に入ります。浜松駅で9時に合流し、駅送迎レーンからバスターミナルで待っている青年や、お年寄りなどに青年の置かれている派遣労働の実態などを訴えました。午前中は駅周辺の3ヵ所で訴えました。中央委員会の「何でも言っちゃおうカー」は、どこでも注目を集めていました。
豪華メンバーで農業シンポ
午後は「元気の出る浜松の食と農をつくろう 食と農業シンポジウム」に参加し、主催者としてのあいさつをおこないました。
このシンポジウムは日本共産党の静岡県委員会と西部地区委員会の共催でおこなわれ、瀬古由起子元衆議院議員、源馬伸一JAとぴあ浜松営農販売部部長、県と市の両方の認定農業者協議会会長の徳井厚夫さん、藤枝市で無農薬茶の生産農家2代目の杵柄(きねづか)歩さん(20代の女性で人気漫画「美味しんぼ」にも登場、海外に学び通訳もできる若手農業者です)、浜松市消費者団体副会長の野中正子さん、市農林水産部部長の中津川林太郎さんの6人がパネリストをつとめてくださいました。
瀬古由起子さんは日本共産党が3月7日に発表した「農業再生プラン」について簡潔に紹介しました。
源馬伸一JAとぴあ浜松営農販売部部長は、96年をピークに310億円あった販売高が2007年末で222億円と11年間で約28%減少したこと。 原油の高騰により農薬や出荷資材、飼料、重油の値上など農業を取巻く環境が劇的に変わる中で、いかにして耕作放棄地を縮めていくかなど、農協としての取り組みを紹介しました。
徳井厚夫さんは、野菜生産の農業法人を早くから取り組み、葉ネギを周年生産しながら、3年前よりβ―カロチンが2倍ある「浜小町」というオレンジ色のサツマイモや、クイックスイートという非常に甘い新種のサツマイモの生産に取り組んでいることなどを紹介し、これらを原料にアイスクリームをつくり、地元の酒造と共同で焼酎、ワインの生産にも取り組んでいること。最近「(株)ゆめ市」を立ち上げたことを紹介しました。
わずか4000億円、政治判断をすれば日本農業を守ることができる
杵柄(きねづか)歩さんは、もともと心理学を勉強してきました。農業の魅力にとりつかれ、5年前に外国から戻り無農薬茶作りの2代目です。2人で2haの茶畑の草取りをやっているが、この5年間で状況は大きく変化し、耕作放棄地が増え、「地代はいらないからお茶をつくってくれ」と10数年前から頼まれているそうです。
政府は「競争力」というが、例えばスペインのオリーブ畑にいくと、オリーブの木と木の間にはトラクターが入り、ほとんど人手が入らなくてもオリーブをつくることができる。木の根元にはスプリンクラーがあり、こういうところと競争してもとてもかなわないと感じたそうです。しかし、規模拡大の裏側では何がおきているのかというと、雨が降ると土壌流失が起き、水を買えない農家の木は枯れてしまい、害虫が多く、農薬を多く使い環境破壊になっている。そういうやり方を競争力ということで、同じレベルで考えられることが嫌なこと。 いま、若い人と農業をしたいと田んぼをはじめたところ、田植えの時には40人以上で田植えをやっているそうです。やり始めたら友達以上のものがあるそうです。
野中さんは、自ら農業をやり田んぼを這いずり回ってきたと自己紹介し、食を通じ農家との共同をすすめています。農業を守っていくためには現代の勤労者の生活にもかみあった販売にも工夫が必要なこと。安全な食糧は地産地消であることなどを訴えました。
市農林水産部部長の中津川林太郎さんは、「統計で見る浜松市の農業」という資料をつくってくれ、06年の農業産出額540億円で全国第4位であることや、野菜、果実、花きなどが中心の農業であることなどを報告しました。また、全体では耕作放棄地が増えていることなども報告しました。
会場発言では「生産者の発言はあくまでも自給率39%内の活動。39%をどう突破か教えてほしい」「学校給食を地産地消の場としての必要性は?」「農家の統計調査と実態が違うのをどう考えたらよいのか」「大企業が農地を開発することについて」「ワーキングプアといわれる労働者は例え安全性が問題でも安いものしか買えない。食料を考える場合こうしたワーキングプアの暮らしそのものの根底から考える必要があるのではないか」など、鋭い質問が飛び交いました。 2時間半のシンポジウムで時間的余裕はあるのではと思っていましたが、時間延長をしても時間が足りず、パネリストのみなさんにはまとめの発言時間もなくなってしまいました。
私は閉会あいさつの中で、食糧危機が世界的に大問題になっているときに、あと4000億円あれば価格保障と所得保障を組み合わせ農家のみなさんが安心して農業に打ち込めることができるようになること。米軍に3兆円もの支援をする力があるのなら、その一部を農業と食糧自給率の向上のために使うという政治判断をすれば日本農業を守ることができること。漁業者のみなさんが全国いっせい休漁をし、全国に窮状を訴えたことにより、燃料への直接支援を気仙沼市では始めることが決まるなど、団結して頑張り必ず農業を守ろうと訴えました。
|