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(08・4・23)JA伊豆の国、JA三島函南、JA函南東部との懇談
ニューファーマーとして27人の若者が
今日は伊豆の国市の、JA伊豆の国の杉山一義組合長、梅原秀高代表理事専務、佐藤哲二常務理事と日本共産党の「農業再生プラン」について懇談しました。日本共産党からは宮城島正元大仁町議、田中正男伊豆の国市議、渡辺浩美地区委員長と私の4人が参加しました。
懇談では、杉山組合長から、「再生プランは出てすぐ赤旗で読んだ。平賀さんからは農業人口の数字は言われなかったが、いま農業人口は315万人、漁業者21万人。日本農業は100人の村なら3人で村を支えている計算であること」などが出され、価格保障が大切であり、後継者育成についても努力していることが話されました。
特に「JA伊豆の国」では、ニューファーマーとして27人の若者がミニトマト、イチゴ、山葵(わさび)を栽培し、100%脱落していないところが自慢であること。指導者が栽培、経営などの指導をしているが、指導者が優秀であること。最初は20eくらいからはじめ、売り上げで1500万円あれば手取りで400万円くらいになるので、1500万円まで独立させない指導をしていることなどを語ってくださいました。「安定供給できる」との自信に満ちた言葉が印象に残りました。
「農家が成り立っていくように頑張ってもらいたい」
午後はJA三島函南の西原徹組合長と○○専務理事、金子正毅、石田美代子、下山一美の各三島市議と私の6人で懇談をおこないました。
懇談では、資材が高すぎること。施設園芸、酪農も、多投かしている。飼料も値上がりし生産価格にあった価格にしてもらいたいこと。生産が5%減ると暴騰し、5%増えると暴落するなど大変な実態にあること。燃料代も2年前と比べ3倍になっていること。30eくらいの農家で200万円の燃料代が600万円になっている。400万円の減収になり、再生産は厳しい状況にあることが出されました。 後継者の問題も、働けば働くほど良くなるのなら良いが、若い人たちもそうではないことを知っている。 コメも2日働けば1年間分のコメが買えるほど安くなっている。農業を続けるためには資金が必要であるが、無担保無保証では貸してもらえない。特に中山間地は担保力がなく困っていること。
三島は、生産調整は農家からの風当たりが強いためにやっていないこと。酪農もいま、乳価を下げないため乳脂肪率をかつては3・2%だったのものが、3・5%になっている。濃厚飼料を与えるため、かつては9回くらいお産をさせたが、今では4回くらいお産をすると牛はダウンする状況。牧草も生の草を食べさせると乳が良く出て牛の健康にもよいので、乳脂肪率も3・2%に戻したほうが良いと思っていることなどが話されました。日本共産党には、「農家が成り立っていくように頑張ってもらいたい」との期待が表明されました。-
世界の食料の現実がどうなっているか!
その後は、JA函南東部農協の片野敏和組合長、鈴木政美総務部長と塚平育世・大庭桃子函南町議、田中正美農協理事と私の6人で懇談しました。
片野組合長は「政治のほうでしっかりやってもらいたい」と言いながら、「今の農業をめぐる政治情勢は、半年くらい前からとんでもない事態になっている。」「いま収益がともなわず遊休耕作地が眠っている。誰が耕すのか。また、海外から安いものが入ってくるのか」「いま本当に食糧があるのか。議論が何もされていないのでは?米国は75億ガロン、バイオエタノールをつくったが、08年1月1日のブッシュ大統領あいさつで、150億ガロンに引き上げた。米国では農家がかつてない高価格に喜んでいる。このままでは小麦や大豆を作ったほうがいいとなる。世界のなかでは耕作地はない。ブラジルの奥地を切り開くなどしている。オーストラリアでは灌漑農業も限界であり、中国なども逆に食糧輸入に転じることになる。そうなるとカロリーベースで50%の日本はどういう絵が描けるのか」など日本農業の危機的状況を指摘しました。
また、国の支援策についても ・「規模拡大を言うが、大型機械が走れる農地はどれだけありますか。おのずから適正規 模はある。結果として遊休農地ができる」 ・「こんなに荒れ放題の農地は日本だけ。ヨーロッパではみんな手が入っている。スイス では等高線によって、乳化が違う。それが観光にも結びついている」 ・「函南でもバターを作っているが、対前年比150%つくっても追いつかない」 ・「いま一番言いたいことは、世界の食料の現実がどうなっているか、明日の食料がどう なるか、それを知ってもらいたい。戦後こんなことはなかった。チベット問題どころ ではない」 ・「本当に中国の食料が来なくなったらどうするのか」 ・「乳価が3円上がったが、結局値上げして消費が下がれば今より悪くなることを恐れて いる」などなど、農業の実態をリアルに語ってくれました。そして「自給率向上は農家に力がないとできない」として、農家が営農し生活できる所得保障の必要性を強調しました。
ORATTYE
懇談後、地場産品をあつかう「ORATTYE」(オラッチェ)(俺っちの意味)市場で、地元の丹那牛乳を飲みました。さすがに自慢の牛乳だけあって美味しかったです。地場産品市場前で撮りました。
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